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週報
Weekly Report

公開日:2024/3/12 第2925回例会  内容:第2924回(2024/3/5)レポート

例会予定

**第2925回例会のスケジュール**
3/12(火)例会振替 3/16.17 地区大会

**次回以降のスケジュール**
3/12(火)例会振替 3/16.17 地区大会
3/19(火)定款の規定により休会
3/26(火)花見例会
4/2(火)卓話 講師:八木 拓也様(第2570地区社会奉仕委員会 アイバンク委員会 委員長)  演題:「角膜移植とアイバンク」 会場:THETA MU(シータミュー)

会長の時間

五十嵐 俊昭会長

皆さん、こんにちは。久しぶりの例会ですので、何を話して良いか分からず戸惑っています。そこで、最近あった出来事についてお話させていただければと思います。

前回の例会で、皆さんにご迷惑をおかけしてしまったことをご報告いたしました。私は1月下旬にコロナにかかってしまいました。その後、このクラブのロータリー会員には感染を広げていないと思いますが、私の会社の社員に感染が広がってしまいました。私以外にも3人がかわるがわる体調不良になり、コロナの検査を受けた結果、陽性と診断されました。そのため、会社の中では1週間ごとに1人ずつ休むという状況になっています。

たまたま最初に感染が確認された社員と話しをしました。私は主治医から、5日間の療養後は自己判断で出社しても良いという指示がありましたが、その社員がかかったお医者さんはまだ10日間の療養が必要だと伝えていたそうです。私たちの仕事はテレワークで対応可能なので、その社員は医師の指示に従い、10日間会社に出社せず、テレワークで業務を行いました。心情的には、10日間もテレワークと言われると少々イラッとし「出てこい」と思いましたが、各医師の意見が異なるため、それぞれの判断に従わざるを得ません。厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症では、鼻やのどからのウイルスの排出期間の長さに個人差がありますが、発症2日前から発症後7~10日間は感染性のウイルスを排出しているといわれています。発症後3日間は、感染性のウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少することから、特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことに注意してください。」といっています。我々は、医師の指示に従いつつ、慎重に行動する必要があります。インフルエンザも含め様々な感染症の流行が続いております。皆さんも引き続きご注意いただきながらお過ごしください。

クラブ内の例会は最近は少なかったのですが、先日、インターミーティング(IM)が開催されました。場所は飯能のホテル・ヘリテイジ飯能sta.で行われました。このIMには、所沢出身の大相撲の現役力士である北勝富士と、朝霞市出身の大栄翔がゲストとして招かれました。2人とも私は大ファンなのですが、北勝富士の中村大輝君は、色んな会でお会いすることがあります。北勝富士関は、どういう人間かというのもだいぶ理解していたので、話しやすかったですし、彼の近況も伺うことができました。大栄翔関は、本当に素晴らしい人柄で、すごく良い人だと感じました。彼との会話は非常にしやすく、ますます彼のファンになりました。大栄翔は大関に最も近い力士とされており、私はここ数場所で彼が大関に昇進することを心から望んでいます。
彼ら2人との共通点は、私の子供は埼玉栄高校出身で野球部でしたが、彼らも埼玉栄高校出身で埼玉栄高校の話をして盛り上がりました。2人とも共通して挙げる点は、埼玉栄高校時代に経験した非常に厳しい練習で、その経験は2度と戻りたくないほどのものだったそうです。大相撲入り後も、大相撲の稽古がまだ楽だと感じるほど、埼玉栄高校での練習が厳しかったとの話も聞きました。

何はともあれ、来年は我がクラブの倉片さんがガバナー補佐に就任されます。クラブとしても、入間RCに負けないぐらいの盛り上がりを目指していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上です。

幹事報告

道口 泰己幹事

皆様、こんにちは。それでは、幹事報告をさせていただきます。

【今月のロータリーレート】
今月のロータリーレートは1ドル151円です。

【理事会について】
本日、3月5日火曜日、日東会館にて第9回定例理事会が開催されました。理事の皆様、お疲れ様でした。

【例会予定】
・3月12日火曜日の例会は、3月16日土曜日、17日日曜日第2570地区地区大会に振替例会となっております。
・3月19日火曜日の例会は、定款の規定により休会になります。
・3月26日火曜日の例会は、移動例会で花見例会になります。詳しくは、親北活動委員会の加藤委員長より委員会報告をさせていただきます。
・4月2日火曜日の例会は、卓話です。講師に第2570地区社会奉仕委員会 アイバンク委員会 委員長 八木 拓也様にお願いしております。演題は「角膜移植とアイバンク」です。

【各種報告】
・2月6日火曜日、シータミューにて新入会員研修会が開催されました。淺海ロータリー情報委員会委員長主催のもと、講演を中井パストガバナーにお願いをし、佐塚会員、原会員、木村会員、市川会員が4人にご参加をいただいております。
・2月14日水曜日、市内5クラブ会長幹事会が開催されました。五十嵐会長、倉片パスト会長が参加しております。

【地区から】
・ガバナー月信3月号がホームページの方に配信されましたので、ぜひ皆さんご覧になってください。
・第22回ロータリー国際囲碁大会が国際ロータリーから開催されることとなりました。開催地は台湾・桃園市の敏盛智医城(敏盛メディカルセンター)で、日時は5月18日(土)、19日(日)です。興味のある方は事務局にお問い合わせください。
・地区大会において、ロータリーの希望の風チャリティが開催されます。その一環として、バンクシーの版画展が地区大会で行われる予定です。まだ地区大会にお申し込みいただいていない方で、バンクシーに興味がある方は、案内が送られていますので、ぜひご参加ください。よろしくお願いいたします。

以上、幹事報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。

END POLIO NOW 受賞

第2570地区 補助金委員会 鳥居 由美子さん

皆様、こんにちは。3月2日に地区補助金セミナーが開催され、所沢ロータリークラブがEND POLIO NOWの表彰を受けました。END POLIO NOWの表彰は12クラブに贈られました。朝霞、秩父、深谷、行田、行田さくら、飯能、羽生、東松山、本庄、川越、熊谷、そして所沢です。

所沢は財団の寄付が低いです。
210ドルを目標にしてるんですけど、今のところ1人頭130ドルです。ですので、5クラブ合同で出す来年度の補助金申請は、全額の100パーセントは来年度からは出ません。
139ドル以下は80パーセントしか出ませんで、残念ながら所沢はそのクラブに80パーセントしか出ないクラブ当たっております。皆様、財団に寄付をお願いいたします。以上です。

ロータリーの友 3月号の紹介

広報・雑誌委員会
斉藤 祐次委員長

委員長の斎藤です。今日あんまり時間なさそうなんでさっと行きます。
【横組】
・P5…RI会長のメッセージが掲載されています。やはり、RI会長の話の部分はご覧いただきたいです。今回は平和に関する内容が書かれていますので、ぜひお読みください。
・P7…7ページから15ページまで、「トイレ、その先へ」というテーマで、今日のウォータージャパンの活動と共通する要素があると思います。これはちょっとした卓話の内容にも関連していますので、後ほどご覧ください。また、全世界的に見ると、トイレの整備そのものが文化を形成していく過程についても触れられています。さらに、就学率の向上にも繋がる話がありますので、これらの内容は後の卓話を楽しみにしていただければと思います。
・P16:…

会長エレクトの話が出ています。次年度の会長エレクトは、ステファニー・アーチックさんです。この方のインタビューについての記事が掲載されており、一度ご覧いただくと良いでしょう。特筆すべきは、数少ない女性の会長であり、任期中に独身である数少ない会長であると本人が述べています。また、ご自身がなぜ会長に立候補したのかについての話も掲載されています。P19の写真の右下にアーチック氏の好きな言葉の1つ「イエスと答えた後に人生より面白くなる」という話が載っています。彼女は「何か言われたら必ず"イエス"と言いなさい」という教えを持っているそうで、これは皆さんも共感できる部分があるのではないでしょうか。
す。
・P20…ポリオ根絶との戦いに関連して、尾身さんが登場する記事があります。コロナの時に有名になった尾身さんが取り上げられていますので、ぜひご一読いただければと思います。

【縦組】
・P4…国際ロータリーの講演要旨において、経済産業省の職員である木野さんの話が取り上げられています。彼は福島に定住し、廃炉に向けた活動に従事しているとのことです。この話はおそらく、読み始めたら一気に終わってしまうほど興味深いものと思われますので、最初から読んでいただくことをお勧めします。ぜひご一読いただき、その内容に触れてみてください。
・P8…P4からの話の続きとして、9ページから「この人訪ねて」の記事が掲載されていますが、この方は福島県の富岡ロータリーのメンバーです。P4ページからの話に関連する話が含まれています。一気に読めてしまうほど興味深い内容となっているかと思いますので、後ほどゆっくりとご覧いただければと思います。
・P13…「日本人とお米のはなし」は、今回は"食べないお米"の話題が載っていました。興味のある方はご覧になってください。
・P20…「卓話の泉」のコーナーでは、ひな祭りにまつわる話題が取り上げられています。倉片さんが会長だった頃によく話されていたエピソードが載っていて、私は倉片さんを思い浮かべながら読み進めました。

ということで、ロータリーの友3月号の紹介を終わります。ありがとうございました。

記念祝福

親睦委員会
加藤 和伸委員長

★ 会員誕生記念祝福 ★
三上 誠さん

☆ 御夫人・御主人誕生記念祝福 ☆
鳥居 伸雄さん 北田 富美子さん 加藤 春香さん


♥ 結婚記念祝福 ♥
鎌田 忠洋さん 木下 広敬さん

委員会報告

親睦委員会
加藤 和伸委員長

親睦委員長の加藤でございます。

3月26日に予定している花見例会について、皆様にお知らせいたします。
既にご案内が届いたかと思いますが、当日は6時から点鐘で、歴史ある上野精養軒で開催いたします。
先日、下見にも行ってきました。もちろん、桜はまだ咲いていませんが、上野のバス降り場からかなりの桜が咲いているであろう道を通り、そして精養軒が所有する庭園も桜が満開になる予定ですので、そこでぜひお楽しみいただければと思います。
所沢駅東口からは、3時にバスで出発させていただきます。もちろん、バスに乗らずに直接現地に行かれる方も歓迎いたします。行きだけ、帰りだけ、現地集合、現地解散、どのような形でも柔軟に対応させていただきます。ぜひ多くの皆様で桜を楽しめることを願っておりますので、たくさんの参加をお待ちしております。現在の参加者は23名ですので、お店の方には50名とお伝えしております。ぜひ皆様のご出席をお願いいたします。以上です。

社会奉仕委員会
平岩 敏和委員長

職業奉仕委員会の平岩でございます。

桜が散った後になりますが、4月16日の火曜日に、企業見学を行いたいと考えています。この見学では、埼玉造幣局を訪れます。ここでは、皆さんが日常で使用しているコインや褒章の時に授与される勲章、またはオリンピックのメダルなどのアイテムを造幣している場所です。

朝8時半ごろに集合いただき、そこからバスに乗って出発します。午前中は、おおよそ10時半から12時まで見学を行い、その後は老舗のうなぎ料亭でランチをいただき、お酒も楽しんでいただきます。その後、すぐ近くにあります埼玉で1番の大きな神社である武蔵一宮氷川神社へ向かい参拝してから帰ってくる予定です。質問で、「お酒を飲んで参拝していいか」ということでしたが、神社に確認したところ、「泥酔しなければ大丈夫」とのことでした。ぜひ様々な楽しみを味わっていただきたく、ご参加をお待ちしております。

お昼に予約しているうなぎの店より、予約の席数は何席ですかと聞かれ、おおむね50席ほどあると答えてしまいました。現在、店を貸し切っている状態なので、参加者が少ないと私の顔がつぶれますので、皆さんのご参加をお待ちしております。以上です。ご協力よろしくお願いいたします。

スマイルボックス

スマイルボックス委員会
中村 有佑 委員長

五十嵐年度:502,000円

皆さん、こんにちは。スマイルボックス委員会から報告させていただきます。

五十嵐 俊昭会長
春がだんだん近づいていますので、ニコニコします。

三上 誠直前会長
先日の同好会コンペにて途中体調不良となり同組の武藤さん、斉藤さん、三浦さんにはご迷惑おかけしました。また、皆様にご心配いかけましたが健康に留意します。

鳥居 由美子会長エレクト
今日は嬉しいホワイトデーのお返しをいただきました。五十嵐会長、木下さん、日髙さん、ありがとうございました。

道口 泰己幹事
昨年12月1日に4人目の孫が生まれました。ニコニコします。

新井 重雄さん
高橋郁さん、本日は欠席で申し訳ありません。卓話よろしくお願いいたします。

大野木 喜行さん
これから水行の指導のため本山に行ってきます。午前3時起床で頑張ってきます。

二上 昌弘さん
高橋様、本日はお忙しいところありがとうございます。
会員の皆様、今月もニコニコできる例会は本日だけでございます。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

平岩 敏和さん
先程、日向さんにお会いした際、「久しぶり!」と言われてしまいました。少しでも存在感を出すためにニコニコいたします。

石井 正太郎さん
28日ゴルフ同好会のコンペに優勝しました。1日久爾カントリーで参加者81名のコンペでも優勝しました。楽しい3日間でした。ニコニコします。本日は所用で欠席します。

梅沢 好文様
2/19に東京新聞に私が<ひと物語>に掲載されました。

日向 貴一さん
皆さん、今月もよろしくお願いいたします。

見澤 英一さん
昨年の3月より体重9kgダウン。体脂肪が28パーセントから21パーセントへダウン。筋肉量はアップ、血圧も120から125くらいで安定。ニコニコいたします。

橋本 幹男さん
高橋様、本日の卓話お引き受けいただきありがとうございました。よろしくお願いいたします。

木下 広敬さん
娘が高校卒業したのでニコニコします。

斉藤 祐次さん
特にありませんが、3月の例会が1回とのことなのでニコニコしておきます。

瀬戸山 達郎さん
高橋様、本日の卓話は楽しみにしております。よろしくお願いします。

佐塚 慶輔さん
3月、年度末で忙しいですね。笑うしかないのでニコニコしてます。

井関 克行さん
本日都合により早退させていただきます。

中村 有佑さん
月に1回の機会なのでニコニコいたします。

たくさんのニコニコありがとうございました。

出席率発表

出席向上委員会
瀬戸山 達郎 委員長

総数:62名
出席:44名(うちZoom 0名)
欠席:18名

本日の出席率:74.58%

卓話 演題:「発展途上国の水衛生について考える NGOウォーターエイドの活動」

講師紹介
柳 麻貴さん

皆様、こんにちは。本日、卓話講師高橋郁様をご紹介をさせていただきます。高橋様は、高校時代に国際協力に関心を持たれ、一橋大学社会学部を卒業後、イギリスロンドン大学東洋アフリカ研究所にて開発学修士を取得後、教育関連企業勤務を経て、緊急人道支援のNGOに入り、広報、マーケティングなどをご担当。スマトラ島沖地震や新潟中越沖地震では現地で活動されました。
2013年、日本からの支援を世界の水衛生問題の活躍に役立てるため、特定非営活動法人ウォータージャパンを設立。現職につかれました。高橋様は、水衛生、衛生習慣に関する不平等をなくすべく、国内外にて協力者、賛同者の輪を広げながら積極的に活動されております。それでは、高橋様、よろしくお願いいたします。

講師
高橋 郁様(特定非営利活動法人 ウォーターエイドジャパン 事務局長)  

こんにちは。本当に皆さん、今日はお忙しい中、私にお話をいただく時間を割いていただき、どうもありがとうございます。皆さんにご期待に添えるように、しっかりとお話ししたいと思いますので、よろしくお願いいたします。こちらでは自分のスライドが見えないので、申し訳ありません。移動してお話を進めさせていただきます。

では、早速お話に入らせていただきます。改めて、私は特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパンの高橋と申します。
当団体の事務所は実は墨田区亀沢、両国の近くにあり、先程お話があった北勝富士関の八角部屋からは徒歩3分ほどの場所に位置しています。
残念ながら、理事長や北勝富士関にはお会いしたことがありませんが、郵便局やコンビニに行くと、お相撲さんたちがよく歩いている光景を目にします。また、お相撲さんたちがマクドナルドで大量の商品を購入している姿も見受けられ、そんな場所に私たちの事務所があります。

私がこの分野に興味を持ったきっかけは、さきほどの自己紹介でもご紹介がありましたが、高校生の時に夏休みの宿題で「差別について調べよう」というものがありました。その際、途上国の話題が特に取り上げられていたわけではありませんでしたが、当時南アフリカで起きていた黒人差別やアパルトヘイトの問題に深く興味を抱きました。調査を進めるうちに、普通に生活している人々が罪もないのに差別され、勝手に家庭から引き離され、二度と戻れなくなったり、教育を受けられなかったり、限られた場所にしか進めなかったりする姿に遭遇し、その現実に強い怒りを感じました。その痛みが何となく心にふつふつと広がり、その痛みがふつふつと湧き上がり、途上国の人々がどれだけ多くの困難に直面しているのかに驚きました。

その後、途上国での仕事に興味を抱きながらも、初めて訪れた途上国でお腹を壊し、途上国での生活に適応できないのではないかと感じました。一時期は民間企業で働いたりもしましたが、仕事は多くの時間を使うので、せっかくなら多くの時間を使う仕事で、その中で開発に関わる情報を発信し、何か役立つことができればと考え、現在の仕事を選びました。

私が所属している組織、ウォーターエイドは、もともと1981年にイギリスで設立された団体です。当時、国連は世界の水問題を解決するために10年間の計画を決定しました。その年、イギリス政府は水道の専門家や関係者を集めて、「今後10年間、どのように取り組んでいくか」という計画を練りました。当時、水と衛生に特化したNGOはあまり多くなかったため、イギリスの水上国の人々は、イギリス国内における清潔な水の供給だけでなく、途上国の人々にも清潔な水を提供するためにお金を出し合い、ウォーターエイドが設立されました。なので、今でもイギリスでは水道局から大きな支援を受けており、各家庭に配布される水道料金表の裏にはウォーターエイドの紹介が書かれたりしています。ウォーターエイドジャパンは2013年に非営利法人として法人化しました。私たちの活動は、3つの柱で成り立っています。1本目は、全ての人が清潔な水を利用できるようにすることで、2本目は、今日はトイレについて話があるようですが、全ての人が適切なトイレを利用できるようにすることです。そして、水とトイレが利用できるようになっても、手洗いなどの衛生習慣が理解されていないと、綺麗な水を汲んできても汚い容器で保管される可能性があるため、衛生習慣にも注力しています。これが私たちの3本柱の活動です。


現在、私たちが中心に活動している地域は主にアフリカや南アジアです。世界全体の水とトイレの状況は、2015年に策定された持続可能な開発目標(SDGs)により、2030年までに全ての人に安全な水とトイレを提供することが目標とされました。しかし、現在でも22億人が自宅で安全な水を使用できず、約7億人、世界人口の約10分の1が清潔な水を得るために往復30分以上歩いてもきれいな水を得られない状況が続いています。また、全世界で34億人が適切なトイレを利用できず、学校の約3分の1では綺麗な水が使用されていません。後発開発途上国の約半数では、診療所や病院で清潔な水が利用できず、医療や出産において劣悪な環境で行われています。このような状況が赤ちゃんやお母さんの命に関わっている実情があります。

私たちが活動している地域の事例として、マダガスカルのソロちゃんとセイちゃんをご紹介します。ソロちゃんとセイちゃんは12歳と13歳で、お家の近くで綺麗な水が利用できないため、毎朝5時に起きて近くの水溜まりに水を汲みに行っています。なぜ朝早く行くかというと、日が昇り時間がたつと多くの人が集まり、埃が舞い上がって水が濁るからです。朝早く行って清潔な水を汲むため、勉強は好きでしたが学校をやめました。

こちらが、インドのこのスラムに住むラーバさんとミーシャさん親子です。左の写真では、女性が電車の前に立っていますが、これは電車が通過した後、線路があり、その先には草むらが広がっているため、人々がトイレとして利用しています。写真に写っていない部分に草むらが広がっており、このスラムには一つもトイレがないため、住民は線路を渡って草むらへと移動し、そこで用を足します。

この草むらは、何千人もの人々が利用しているため、非常に不衛生です。写真の右側が女性、左側が男性に分かれているように見えますが、使用する人が多いため、不潔な状態が続いています。そして、このミーシャさんはラーバさんのお子さんなんですが、ミーシャさんがある日、一人でここに排泄しに行った際、物陰に隠れていた酔っ払った男性に襲われそうになったという事件がありました。それ以来、ラーバさんは、ミーシャさんがまだ子供だから好きな時にトイレに行かせようと思っていましたが、その事件以来、ラーバさんと一緒じゃないとトイレに行かせないようになりました。したがって、ご飯も1日に2回しか食べさせず、なるべく水も飲まないようにしています。そのような生活を送っています。

さらに、今、気候変動の影響を、日本にいる私たちもたくさん見ていますが、こうした開発途上国では、気候変動の1つの要因として、二酸化炭素の排出があります。実際に、こういったCO2の排出と、こういった生活をしている人たちが気候変動の影響を受けています。私たちが活動している地域では、毎年のように洪水が起き、その次に干ばつが起き、洪水が起き、再び干ばつが起きるなど、そういった地域も多くあります。日本であれば、堤防があったり、ダムがあったり、そうした自然災害に対応できるインフラがあるかもしれませんが、こうした地域では、小さな災害が人々の生活をどんどん悪化させていく状況にあります。

現在、気候変動の影響を強く受けているのがインドです。インド1つの国で中国やアメリカよりも多くの地下水を利用しています。気候変動の影響が大きく、雨が降る時期に十分な雨が降らないことが結果として、約8割の人々が飲料水を地下水に頼っていますが、その地下水の量が著しく減少しています。さらに、天然由来のヒ素やフッ化物の汚染もあり、地下水の汚染が悪化しています。これにより、ヒ素中毒やフッ素中毒の患者が増加しています。

これは実際のインドの写真です。右の写真は、サイクロンが頻繁に襲来する地域で、サイクロンの影響で高潮が発生し、土壌が塩分で汚染されています。写真の右側では、井戸についているポンプですが、パイプがさび付いているので出てくる水が錆びた状態であり、時間があるときには内陸の方まで水を汲みに行くこともありますが、忙しい日常生活の中で、料理や子供の世話に追われる中ではこの錆びた水を濾して使うしかありません。


皆さん、お伝えすべきことがあります。遅くなりましたが、ロータリークラブの皆様、水の問題においては長い間にわたり、大変なご協力を賜りまして、本当にありがとうございます。当事務所だけでなく、他の国のオーストラリアなどでも、ロータリーの皆様からのご支援を頂戴しており、SDGsのゴール6に対する大きなご支援に感謝いたします。

そして、ゴール6の進捗状況についてですが、特定の地域では未だに人口の半数や25%程度の人々が清潔な水を利用できない状況が続いています。この問題は古くから存在し、一体何が進んでいるのか、という疑問があるかもしれませんが、実際には状況が大きく改善されています。

これは2000年から2022年までの間の、清潔な水が利用可能な人々の分布図です。確かに、清潔な水を利用できる人々が増加しており、その割合も増加していることが分かります。ただし、地域ごとに分析してみると、左側が2000年、右側が2020年を示している地域ごとのグラフです。地域によっては、多くの人が既に清潔な水を使用できるようになっている一方で、アフリカなどでは未だに人口の半分しか清潔な水を利用できないという状況が続いています。

これはトイレの普及状況を示した分布図です。アフリカの特定の地域では、まだ半数や20%の人々しか適切なトイレを使用できていない地域があります。しかし、この分布図も状況が大きく変わってきています。「募金をずっとしているけれど、状況はづなっているのか?」という疑問がよく聞かれますが、皆さんのご協力のおかげで確実に改善されています。ただし、地域による差があり、アフリカではまだ3分の1程度しか適切なトイレが整備されていない地域もあります。

先ほど南アジアについてのお話がありましたが、この地域は急激に改善されています。実際、インドでは2014年、モディ首相が就任した際に「クリーン・インド・キャンペーン」として、お寺よりも優先的にトイレの整備を進め、全ての家庭にトイレを設置するという公約を掲げました。その後、迅速にキャンペーンを展開し、現在ではトイレが整備され、使用可能な人口が9割以上に達しています。私も何度か出張で訪れましたが、昔は路上でトイレをする人々が多かった印象ですが、今では都市部であればそのような光景は見られなくなり、非常に衛生的になっていると感じます。2019年に再選されたモディ首相は、前回のトイレ整備に続き、今度は深刻な水の問題に焦点を当て、2024年までに全ての農村部を水道に接続する公約を掲げました。今年がその達成期限であり、インドは積極的に取り組んでいます。また、今年が選挙の年でもあり、今後の彼の発言に注目が集まっています。私たち水とトイレの団体も、その展開を注視しています。

この水の問題は、SDGsの中でもゴール6に関連していますが、他のゴールとも密接な関係があります。先に述べたように、清潔な水がなければ健康にも影響します。特に病院で清潔な水やトイレが不足すると、医療の質にも影響を及ぼし、ゴール3の保健にも影響を与えます。また、SDGsの中の第4ゴールは教育に関するものであり、左側の写真はエチオピアの学校のトイレです。こうしたトイレが1個しかなければ、子供たちはこのトイレを使えず、結局学校の周りで排泄をして学校に来ることで健康を損なってしまうこともありますし、学校の先生がこういった場所に行きたがらないので、質のいい教育を受けることができないという問題も生じます。

SDGsの進捗についてですね。実は、これからこのままのペースで進んでいくと、SDGsのゴール6である全ての人に水とトイレを提供する目標は達成が難しい見込みです。残念ながら、全ての人が水を利用できるようになるのは、この進捗のままだと2066年になるでしょう。トイレに至っては、達成が難しく、2100年まで達成できない見込みです。その理由の一つが、水とトイレの問題を解決するためには単にインフラを整備するだけでは不十分だということです。これまで、各国政府は主にインフラ整備に焦点を当ててきましたが、それだけでは問題解決が難しい状況があります。写真の左は、インドで壊れた給水ポンプの様子で、中央は政府が最近作った給水ポンプですが、電力供給がないために機能していません。そのため、周辺の住民は7キロも歩いて水を汲みに行っています。右側は、ウガンダで政府が作った井戸なのですが、実際の状況とは合っておらず、素材も錆びるタイプのものを使用していて少し錆びが入った赤い水が出ます。

2023年、2024年にもなり、なぜまだ綺麗な水を利用できない人々が存在するのか、それにはさきほど述べた通り、インフラの問題が一因として挙げられます。しかし、更に掘り下げてみると、例えば政府が全く重視していない、水とトイレの改善が経済成長に直結しないため、他の分野に予算を振り向けると考えている政府も存在します。また、例えばインドのように、政府が積極的に予算を確保して水とトイレの改善を進めるとしても、具体的にどこに給水設備や水道、井戸、トイレが必要なのか、そのデータがまったくないため、どの地域にインフラを整備すべきかが分からない場合もあります。さらに、既存の井戸や水道があっても、利用に障害がある場合や、特定の民族やカーストによって利用が許可されないケースも発生しています。また、維持管理の仕組みがないため、設備が故障した場合、修理がなされずにそのまま放置されるケースもあります。また、現在では気候変動の影響により、水道や道路を整備しても、既存の水源が枯渇してしまい、水が供給されなくなるケースも発生しています。

ウォーターエイドは1981年から40年にわたり、水に関する課題に取り組んでまいりました。私たちがこれまでに行ってきた活動の中で、ある一定のすべての要素が地域に揃っていれば、その地域では清潔な水を利用できるようになり、その状況が持続することができることがわかりました。

例えば、先程お話した通り、まず最初にデータが正確であることが重要です。そのデータを基にして、本来であれば政府がリーダーシップを発揮し、計画を立て、まだ水道が整備されていない地域には具体的な計画を策定し、予算を確保し、各地域の特性に合わせたインフラを整備し、その後も高い水準で維持管理を行っていくための制度を構築します。水資源を効果的に管理し、脆弱性のある人々や特定の社会的なグループが取り残されないように配慮し、適切な体制を整えます。水に関する問題は、しばしば複数の省庁が担当しており、調整が必要です。例えば、日本では国交省が全般的な担当となりますが、他の国では異なる省庁が担当することもあります。全体の調整が上手くいけば、その地域で清潔な水が利用可能になり、その状況が持続していくことが期待されます。新たな地域での活動を開始する際には、必ずこのモデルに基づいて調査を行い、どの部分が不足しているかを特定し、それに対応する活動を計画しています。データの不足や他の省庁との連携の不足があると、具体的な給水設備の位置が分からないため、改善に取り組む方針が不透明になります。実際にカンボジアで経験した事例ですが、都市部の水道を担当する部署や省庁と、農村部の水道を担当する省庁が異なるという複雑な状況がありました。農村部と都市部の水道を適切に分類することは難しいため、その間に位置する場所で、例えばこちらの省庁が水道を整備しようとし、一方で別の省庁が井戸を建設しようとするといった競合が発生していました。このような事例に対処するために、私たちはその地域の政府担当者を対象にデータ収集のトレーニングを行い、収集されたデータをコンピュータに転送し、どのように分析するかを教育しています。そして、その分析結果を基に、次年度の改善計画を策定するトレーニングを地元政府に提供しています。

そして、資金の面についてですが、もちろん資金がなければインフラの整備も難しいです。さきほど言及しましたように、電気供給の問題もあります。実際にあった話ですが、政府が給水タワーを建設し、大統領がセレモニーに参加することになり、て急いで最後の仕上げを突貫工事で行いました。しかし、本来であればその水道の使用料金を業務委託された民間企業が適切に集め、さらに電気代を支払い管理していくべきだったのですが、民間企業が十分なトレーニングを受けていないためその機能はまったく果たされていませんでした。このような地域では、モザンビークのケースの場合は、民間企業のトレーニングを行ったり、水道料金を徴収する仕組みを構築したりしています。タンザニアの井戸の例ですが、パスモのような装置を操作すると、蛇口が開いてクンク1個分、つまり25リットルの水が勢いよく供給され、適切なタイミングで止まります。この仕組みを採用する前は、水道料金を徴収するために常に担当者が待機している必要があり、結果として1日に3時間しか水をくむことができず、非常に長い列ができていました。その結果、みんなが水を得ることが難しく、川の水を利用せざるを得ない状況がありましたが、この装置を導入してからは24時間いつでも水をくむことができるようになりました。


では、具体的にインドの事例に触れてみましょう。少年の歯は茶色く変色したり、大人・子供を問わず杖を使わなければ歩くことができないほど膝が曲がってしまっています。この状況の原因はフッ素症です。インドでは、地層にヒ素が天然に含まれている地域や、フッ素が含まれている地域が存在し、これが地下水に溶け出しています。しかし、水は匂いもなく、味もないため、人々は気づかずにこれを摂取し続けており、その結果、健康被害が発生しています。特に最近、気候変動の影響で地下水が減少しているため、この汚染が高濃度化し、一層深刻になっています。こうした地域では、どのような対策が取られているかと言いますと、さっき申し上げた通り、インド政府は現在、水質改善に力を入れており、そのための予算も充実しています。

ただ、問題は、政府が予算を用意して、その予算が、州のところが州政府まで行くのですが、州政府のところに、こういう現場からどういう課題があるかという情報が全く上がってこないことです。結果、州政府は、何をお金を使ったらいいかわからなくなってしまい、よくわからないことに資金を使ってしまうということが起きたりしています。インドの場合、本来であれば各村には村水衛生委員会と呼ばれる組織が作られていて、その委員会のメンバーがその地域の課題をまとめ、それを県の政府、軍の政府、その他の州の政府に提出して、そこから申請書を持ってきて、予算を得て、その後改善を進めるという流れになっていますが、過去の経験からすると、この衛生が機能していないためにその流れがきちんと機能していないのが現状です。そのため、私たちはこうした村水衛生委員会のメンバーをトレーニングして、村の給水改善計画をまず作成してもらいます。そして、その計画を政府に提出して予算を取得し、合わせてモデルとなる、見本となるようなインフラ設備をウォーターエイドの資金で作成し、予算が確保された際には、他の地域にも同様のインフラを作るためのモデルを提供します。

それからもう一つ、維持管理の仕組みについてですね。さっきお話した通り、水道料金を集めたり、適切な管理者を育成したり、水質検査をしっかりと行い、定期的に綺麗な水が提供されているか確認できるような体制を整えています。また、インドではさっきトイレの問題も取り上げましたが、下水の仕組みがないため、家庭から排出される生活排水は、通常は道路の中央を流れていき、集まった汚水が黒い池を形成してしまうことがよくあります。インド政府は現在、水不足に対処する取り組みとして、これらの家庭排水を効果的に処理して地下水に戻すか、農業で再利用するなどの手段を通じて、衛生環境を改善し、地下水の量も増やすことを奨励しています。私たちもこのような取り組みを進めており、例えば学校から出る手洗いの水や台所の排水を集め、地下で処理してから畑に利用したり、再び地下水に還元したりするようなプロジェクトも実施しています。


今、多くの企業からご支援をいただいており、今回私がお話しできる機会を得たのも、新井園さんのお茶が入っている自動販売機を寄付型自動販売機にし、ご提供いただいたことが大きな要因です。そのご縁で今回お話しできることとなりました。この自動販売機は、中屋本店さんや三ケ島製作所さんなど、所沢市内の複数の場所に設置されております。ご支援の形はさまざまで、特定の商品やサービスの売り上げの一部を寄付していただくといった方法もあります。先週、東京マラソンが開催されましたが、当団体はそのチャリティ先に選ばれ、チャリティーランナーの募集なども行っており、様々なかたちで日本の皆様にご支援いただいています。

この場を借りての私からのお話は以上になります。本当にありがとうございました。
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